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妊娠中・産後における不倫で慰謝料が増額される理由と相場の傾向


妊娠中・産後における不倫が悪質だと判断される理由


不貞行為の重さは、夫婦関係の平穏を侵害した程度によって異なってきます。妊娠中の不貞行為は、子を妊娠するほど円満だった夫婦関係を破綻に導くものとして悪質と評価され得ます。


また、一般的に、妊娠中・産後の女性は、心身ともに大きな負担がかかっています。妊娠中はつわりによる吐き気やホルモンバランスの変化による体調不良が起きたり、母親になることや出産自体に対する不安もあるでしょう。


産後に関しても、夜間の授乳による睡眠不足や、ホルモンバランスの変化による産後うつのリスクがあります。


こういった、「配偶者からの支援が最も重要な時期」といえるタイミングで不貞行為に及び、通常と比較し大きな精神的苦痛を与えた配偶者の行為は、「悪質」と評価される可能性があります。


また、不貞相手が、妻が妊娠中であることを知って不貞行為に及んだ場合、婚姻関係を積極的に破壊しようとしたものとして「悪質」と評価される可能性があります。


精神的苦痛の大きさが考慮される


不貞の慰謝料は、不法行為(民法709条)によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償です。裁判所は慰謝料額を決定する際、被害者がどれだけの精神的苦痛を受けたかを総合的に判断します。


以下の記事でも詳しく解説しています。


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上述の通り、妊娠中・産後の不倫は、通常の不倫と比較して精神的苦痛が大きいと評価され得ます。


判例における考慮要素


裁判所は、以下のような要素を総合的に考慮して慰謝料額を決定します。


一般的な考慮要素


  • 婚姻期間の長さ

  • 不倫の期間や頻度

  • 夫婦間に未成熟の子がいるか否か

  • 別居に至ったかどうか

  • 離婚に至ったかどうか

  • 婚姻関係の悪化の程度

  • 不貞相手の行為の悪質性


妊娠中・産後特有の考慮要素


  • 妊娠の時期(妊娠初期、中期、後期)

  • 不貞発覚のタイミング

  • 不貞発覚による中絶の有無

  • 産後の夫婦関係の経過

  • 母体や子どもへの実際の影響


これらの要素を総合的に判断し、妊娠中・産後の不倫は通常より悪質であると評価されることがあるのです。


慰謝料額を左右するその他の要素


妊娠中・産後であることに加え、以下の要素も慰謝料額に影響を与えます。


1. 不倫の期間と頻度


不倫関係が長期間にわたっていた場合や、頻繁に会っていた場合は、慰謝料が増額される傾向にあります。特に、妊娠期間中ずっと不倫を継続していた場合は悪質性が高いと判断されやすくなります。


2. 不倫相手との関係


単に肉体関係を持つにとどまらず、不倫相手を妊娠させた場合などは、慰謝料が高額になる傾向があります。


3. 不倫発覚後の態度


不倫発覚後、配偶者が反省しているか、不倫関係を解消したかどうかも考慮されます。反省がなく、不倫を継続している場合は、慰謝料が増額される可能性があります。


4. 婚姻期間


婚姻期間が長い場合、築き上げてきた信頼関係が大きかったと評価され、慰謝料が増額されることがあります。


5. 子どもの有無・子どもへの影響


既に子どもがいる家庭で不倫があった場合、子どもを一人で養育しなければならなくなる可能性が出てくるため、その精神的苦痛も考慮され、慰謝料が増額される傾向があります。


実際に増額を主張する方法


1. 妊娠中・産後の状況を詳細に説明する


慰謝料請求をする際は、妊娠中や産後にどれだけ辛い思いをしたかを具体的に示すことが重要です。


説明すべき内容


  • 妊娠の時期と体調の状況

  • 精神的な不安の大きさ

  • 不貞発覚による具体的な影響(体調悪化、産後うつなど)

  • 出産や育児への影響


2. 医師の診断書を取得する


不貞発覚後、産後うつや体調不良など、医師の診断を受けた場合は、診断書を証拠として使用することで、精神的苦痛の大きさを客観的に証明できます。


また、もし不貞の発覚により中絶を行った場合には、中絶を行ったことがわかる医師作成の書面を取得する必要があるでしょう。


3. 内容証明郵便で請求する


慰謝料請求をする際は、内容証明郵便を利用することが一般的です。妊娠中・産後の不貞行為に係る内容証明郵便には、以下の内容を記載します。


内容証明郵便への記載事項


  • 不倫の事実

  • 妊娠中・産後であったこと

  • 受けた精神的苦痛の内容

  • 請求する慰謝料の金額

  • 支払期限


妊娠中や産後であったことを明記し、それによる精神的苦痛の大きさを強調することは有用といえるでしょう。


なお、内容証明郵便を送付後、それが無視された場合の対応については以下の記事でも解説しています。


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4. 弁護士に依頼する


妊娠中・産後は心身ともに負担が大きい時期であり、慰謝料請求の交渉や手続きを自分で行うのは大変です。弁護士に依頼することで、以下のメリットがあります。


弁護士に依頼するメリット


  • 適正な慰謝料額を算定してもらえる

  • 妊娠中・産後の増額要素を法的に整理して主張できる

  • 相手との直接交渉を避け、精神的負担を軽減できる

  • 証拠収集や書類作成などの手続きを任せられる

  • 調停や訴訟になった場合もスムーズに対応できる


特に妊娠中や産後の不倫は、増額要素をどのように主張するかが重要になるため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。


まとめ


妊娠中や産後の不倫は、通常の不倫よりも悪質性が高く、慰謝料が増額される傾向にあります。妊娠中の女性は心身ともに最も配偶者の支えを必要とする時期であり、この時期に不倫をされた精神的苦痛は計り知れません。


妊娠中や産後に配偶者の不倫が発覚した場合は、一人で悩まず、早めに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、あなたの状況に応じた適正な慰謝料額を算定し、妊娠中・産後という特殊な事情を法的に整理して主張することができます。また、精神的・身体的な負担が大きい時期に、交渉や手続きを代行してもらえることで、あなた自身は出産や育児に専念することができます。


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